2017年6月20日火曜日

推拿(すいな)一指禅推法、漢方学が深すぎる!研修の巻

 こんにちは。
昨日は<推拿の手技&漢方アロマの組み合わせ>による、より効果的な施術についての研修会がありました。
具体的な症状を例題として、その症状の要因や禁忌事項についての知識、実技を教えていただきました。
参加者のディスカッションで、さらに派生した症例や他メソッドについても掘り下げて考え、質問することができ、大変勉強になりました。

それらに対して、解りやすく、何でもお応えいただいた講師のマン先生の専門知識と手技は凄い\(◎o◎)/!
改めて、中医学は、漢方って、推拿って面白い。深いと思いました。

中医学士 マン素雲 先生

真ん中で手技指導をしているのがマン先生

今回の研修会のトピックの1つは、更年期障害についてです。
漢方学的に更年期障害の症状を大きな3グループ分けて考えると、下記のようになります。

・精神的な心の問題
 (不安感、イライラ、不眠など)
・フィジカルな体の症状で、外に放出すべきもの
 (ほてり、のぼせ、便秘など)
・フィジカルな体の症状で、足りない、もっと取り込むべきもの
 (貧血、冷え性など)

更年期障害の悩みは人其々。
専門のカウンセリングによって、心身が欲する漢方アロマをブレンドしていきます。
例えば、心が安らぐ漢方精油をベースに、どのグループの症状が強いのか?さらに具体的な症状にアプローチするには?カウンセリングの詳細から探っていきます。
それに中医学を基本とした手技、経絡を組み合わせて、相乗効果を引き出していくには???


 それから中医学の施術、推拿(すいな)の手技もいくつか実技研修をする中で、今回はマン先生の実技を受ける側になって体感できた一指禅推法が印象的でした。

【一指禅推法とは】
親指の頭(先)を患部にピンポイントに定めて置き、それを支点に手首を振り子のように動かし続けます。
その反動と遠心力によって、親指の第一関節が自然にクネクネと揺り動き、独特な圧が患部を刺激します。
親指の第一関節は、40度~80度の間を高速往復する揺れ幅、1分間に120~160往復ぐらいの速度が目安とされています。


【一指禅推法を受ける感覚】
今回は私の頭部を一指禅推法によって施術していただきました。

①私の頭に触れているマン先生の親指の頭(先)は、指を立ててピンポイントにツボに置かれています。

親指の先、および揺り動く第一関節には特別の力が入っていません
患部からずれないように、支点として定点をキープするためだけの意識的な圧が感じられます。

③それなのに、遠心力で自然に指先が患部に吸い込まれていくような感覚。
ピンポイントすぎて、まさに指針。

痛みに関しては、(私の問題ある経絡にしっかりアプローチしているため、多少の痛みがあるのは当然として)鋭くて、深く響く、でも軽い痛みで不思議な感覚。
指先の意識的な、無理な圧を加えていないので、イヤな痛みの感覚ではないし、筋繊維を痛めない、揉み返しにならない圧だと実感しました。


【受けた感想】
マン先生のお言葉のまま、「金属の鍼の代わりに指で穴を刺激する。一緒に指鍼を勉強しましょう。」でした。
中医学の内でも、この分野のエキスパートによる最高技術です。
高速で手首を動かしながら、支点である親指の頭(先)の定点がずれない技術自体が素晴らしい。しっかりと遠心力が伝わってピンポイントに作用する精度がプロフェッショナルだと思いました。
それも両手同時に同等レベルで施術できるなんて。

頭部は球形で髪も生えているので、とにかく滑ります。
私が両手で試みても、特に利き手ではない方の左手の動きがギクシャク、それに支点の指先が滑ってピンポイントの圧が入りません。
ハァ~ ((+_+))

アスリートのケアに興味があり、ずっと修行中なんですが、推拿はこの特性から(下部に推拿とは?説明を記載しています)スポーツ整体として施術され、適応範囲が広いのです。
修行します、頑張ります ヽ(^o^)丿

マン先生、どうもありがとうございます。
引き続き、次回も宜しくお願いいたします (*_ _)ペコリ
by さな


下は参考動画、こんな手技の動きです。

一指禅推法の手技(東洋醫学療術専門学院さまのYouTubeより)


そもそも、ですが【推拿とは】

推拿とは、中国古来の伝統的な自然療法で、日本の指圧・按摩マッサージのルーツとなっています。
中国では、大学病院などで有国家資格者の中医師による医療、手技治療法です。 
鍼灸・漢方薬とともに中国三大医療の一つとされる推拿の効果は、科学的にも臨床的にも立証されています。

緊張した筋肉に直接的にアプローチし、押したり、揉んだりして【ほぐすこと】を目的とする一般的なマッサージと比較すると、推拿の目的・手法は異なります。
推拿は、経絡(けいらく・エネルギーの通り道、ツボが並んでいるライン)を効果的に刺激し、滞っていた気の流れをスムーズにします。
全体のバランスを整え、自分自身の内部から自己治癒力を高めていけるようになること。
これが最終的な、最大の目的です。

推拿の手技は100種類以上あり、体の状態に合わせて繊細にアプローチできること、フィジカルなストレスや負担が少ないことも、優れた特徴です。
だからTOPアスリートのケアにも広く応用されているんですね!
余談ですが、日本では推拿を中国整体と総称することもあるようですが、強圧でボキボキする整体とは別のものです。

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